2022

ハラスメント発生時の対応② ~事実認定のポイント~

人事労務

 

 

概要

本記事では、職場においてパワーハラスメントが発生した際の事実認定に関するポイントを解説しています。

パワーハラスメントがあったか否かの判断要素となる資料のうち、客観的な証拠(メール、チャット、文書等)、当事者の供述、関係者の供述に関する留意事項をまとめています。

なお、パワーハラスメントの被害申告が会社に対してなされた際の関係者へのヒアリング(面談)時のポイントはこちらの記事で解説しています。

目次

①客観的な証拠(メール、チャット、文書等)

②当事者の供述

③関係者の供述

①客観的な証拠(メール、チャット、文書等)

パワーハラスメントに関する被害申告がなされた場合には、まずは客観的な証拠を探しましょう。
電子メールや社内のチャットツールで行き過ぎた業務指導がなされた場合には、まずは、それらのやり取りの履歴を当事者から取得しましょう。

履歴を無事に取得できた場合には、その履歴を客観的に分析する作業に移ります。

この際、事者の言い分にひっぱられず客観的に中立的な目で履歴を検証することがポイントです。当時者は自分の都合の良いように解釈をしているケースも多いです。

履歴の確認の前に当事者へのヒアリングを行っていることが多いでしょうから、そのヒアリング内容は念頭に置きつつもフラットな目線で履歴を確認することをいしきしましょう

また、パワーハラスメントに該当する疑いがあるやり取りだけではなく、前後のやり取りも確認することは忘れないようにしましょう。

特定の部分を切り抜くと言い過ぎのように見える発言でも、前後の文脈次第ではやむを得ない発言だと判断できることがあるためです。特に業務上の指導の場合には、

厳しい注意を受けても仕方のないミスをしているケースもありますし、厳しい指導の後に適切なアフターフォローがなされているケースもあります。

文脈を十分に確認せずに事実認定をしてしまった場合、不利に判断された当事者から、事実認定の際に十分に資料を検討していないのではないか?と反発を受けるリスクがある点に気を付けましょう。

②当事者の供述

当事者は、どうしても自分の都合の良いように解釈しがちです。

ましてや、業務上の指導をパワーハラスメントに該当すると感じているような精神状態の時には、相手の言動の大半が自分を攻撃する目的のものに感じてしまいがちです。

人は基本的には感情で判断する生き物です。

「当事者がどのような精神状態なのか」は十分に確認しつつ当事者からヒアリングを行いましょう。

まずは、「いつ、どこで、誰と誰の間に何があったかのか」を具体的に把握しましょう。

ヒアリングの際には、どうしても当事者の感情的な話が多くなってしまい、結局、何があったのか正確に把握できないことも少なくありません。

当事者の話を相槌を打って聞くだけでなく、ヒアリング担当者の頭の中で具体的な問題状況のイメージができるように質問をしながらヒアリングしていきましょう。

なお、当事者にパワーハラスメントに関するヒアリングをしていると、当事者の感情が高ぶってきてしまうことがあります。

大声で怒鳴り始める人、貧乏ゆすりがとまらなくなる人、泣いてしまって過呼吸気味になってしまう人・・・。

ヒアリングをする会社側の担当者は、目の前のわかりやすい感情の変化にどうしても流されがちです。パワーハラスメントの被害申告をしてきた人が泣きながら自分がどれだけ辛いかを語り始めたら、「かわいそうだなぁ・・・こんなに思い詰めるくらいひどいこといわれたんだな」と思ってしまってもやむを得ない側面があります。もっとも、実はその当事者のメンタルが比較的弱めだったり、少し被害者意識が強めな場合には、その感情表現を重視しすぎると判断を誤るおそれがあります。ヒアリングの際の様子は判断要素にはなりますが、重視しすぎないように気を付けましょう。

③関係者の供述

関係者の供述を聞く際には、「当事者との利害関係」を必ず確認しましょう。当事者が感情的になっている場面では、当事者以外の関係者の供述は客観的な状況把握のためには有用なものになります。その一方で、そういった客観性を自分の利益のために使う人がいることを忘れてはいけません。例えば、自分の評価者である上司に対し、他の部下へのパワーハラスメントの疑いがかけられている場合には、自分の評価を上げるために評価者に有利な供述をする可能性があります。疑いを持ちすぎてもいけませんが、自分の利益を最優先にして行動する人がいることは忘れないよにしましょう。

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